ウェディングカメラマンの寺川昌宏です。さて梅雨のこのじめじめした時期。特に最近懸念されていることは九州地方で毎年のように雨や水害が多いことが心配です。僕は大阪の関西を拠点に結婚式の撮影や前撮りを行っているウェディングフォトグラファーですが、九州にもよく撮影のご依頼をいただいております。
日本全国各地を訪れるということは、全国各地のどこかで暮らす方々と写真を通じてつながるということ。やはり心配です。過去に撮影した新郎新婦さま全て覚えているので。。。
さて、そんな大変な時期も多い梅雨ですが、確実に人の暮らしを彩ってくれる花があります。それは紫陽花(あじさい)
最近では大阪の街中や集合住宅マンションでも咲いている紫陽花をよく見かけます。色は青く、少し紫で、緑の葉とのグラデーションがとても美しく、日本の3大前撮りといえば桜前撮り・ひまわり前撮り・紅葉前撮りのその春夏秋冬の合間に少しの間だけ咲く、あじさい。
その存在は不思議さくらい感じる美しさと、どこか印象的な丸びた形状をしています。
フォトウェディング、前撮りの美しさや人の笑顔を追い求めることがウェディングカメラマンとしても多いですが、こうして花が人を彩ってくれること。花嫁さまのブーケも、ウェディング、人間の節目のセレモニーは花があります。
今回の紫陽花前撮りのお写真は、大阪の公園で前撮り際に、紫陽花の前を通りかかって撮影したものです。
なので、あじさいを集中的に撮影する前撮りではなく、普段の前撮りの中にあじさいとも撮れるといった方が適切でしょうか。
夏の前撮りはとても暑く、和装前撮りなどでは撮影時間を短縮して撮影を行うこともしばしば。ときどき熱中症で倒れられる新郎新婦さまもいらっしゃるので、あじさい前撮りの時期、とくに6月〜7月は前撮りの際も要注意が必要です。
しかし夏だからこその開放感、やはりウェディングフォトにはその時のその人の気持ちまでもが写ります。ひょっとしたらそれ以上の何が写っているのか?これからもっともっと写真との暮らしの時間をかけると発見があるかもしれません。
結婚、他人同士がくっついて、二つの家族がひとつの家族になります。とても不思議な現象。
しかし大昔から歴史的にも人々は婚礼の際には写真を残し続きてきました。
よく戦前や戦中で出てくる夫婦の写真は、モノクロフィルムで撮ったくすんだ夫婦の写真が記憶にありますが、あれこそが結婚写真の原型なのだなと感じます。
今はそれを花と撮ったり、デジタルカメラで色調補正をしたり、あるいは自分たちが結婚をする時に記念写真を撮ってくれるウェディングカメラマンを選べる本当に恵まれた自由な時代。
この恩恵を使わずして、一体どう新婚生活を楽しめ!というのでしょうか。写真は代々、自分たちの子供の代まで伝わってゆきます。
オシャレをして、少し緊張しながら、撮影後には
『前撮りってめちゃくちゃ楽しい!』
そう思えることが、まず2人のはじまる歩みを前撮りといった形で記録してゆくための楽しさであること。
前撮りは何も大袈裟なものではありません。2人とカメラマンとヘアメイクの四人で、少し公園を散歩するように。ときに大阪の街を飛び出して旅をするかのように。自由に撮れるものです。
笑っていなくてもいいんです。でもおもいっきり笑ってもいいんです。何度でもシャッターは押せますし、押します(^^)b
お届けしてきました、紫陽花前撮り、実は最後に素敵なエピソードがあります。
あじさいの花言葉は
「辛抱強い愛情」
「一家団欒」
「家族の結びつき」
これはウェディングフォト、結婚写真を撮るにあたってとーってもぴったりな花の種類であると感じます。
しかし結婚後の日々は決して良いことばかりとは限りません。嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと、涙が流れるほど喜ぶこと、沢山あると思います。
そんな時、ひとつの誓いをずっとお家のどこかに置いておいてほしい。人生最良の日、素晴らしい1日を、写真ではありますが、きっとみなさんその価値を見て見ぬふりをしているだけかもしれませんよ。
治りきらない傷も支え合って生きてゆけるということ。